◆「小岩井のチーズ」のはじまり
小岩井のチーズの歴史は昭和5年(1930年)に、チェダーチーズとプロセスチーズの試作に始まります。
2年後の1932年にチェダーチーズの市販を開始。その後、1966年にはプロセスチーズの製造・販売を開始しました。1988年にはカマンベールチーズの生産も開始しました。
78年が経った現在でも、原料と製造方法にこだわり、良質な商品の開発・改良を続けています。
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◆「小岩井 クリーミーカマンベールチーズ」開発の背景
世の中に「カマンベールチーズ」が誕生したのは1791年。それからおよそ200年後の1988年、小岩井乳業では「小岩井 カマンベールチーズ」が誕生しました。その後の2003年9月に「小岩井 クリーミーカマンベールチーズ」が誕生するまでの開発背景の一部を、ご紹介いたしましょう。
[1] キッカケは岩手山麓の“乳”との出会い。
小岩井乳業では、常に最良の商品を生産するために、日々分析・研究・改良を続けています。
カマンベールチーズにしてもしかり。当時の開発担当者達が、カマンベールチーズを分析・研究中に、「原料乳として使用している岩手山麓のおいしい乳をさらにおいしく・濃くできないか」と思案したあげく、厳選した乳を使用した小岩井工場産の生クリームを乳に加えることを思い付きました。 |
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<こだわりのポイント-1>“岩手山麓の乳”だけを使用
チーズの味を決める乳は、牛の種類や飼育環境によって異なります。岩手山麓の乳は、限定したエリアでのみ集乳された、新鮮で品質の高い乳(細菌数が少ない良質な乳)で、その新鮮な乳を搾乳当日に「小岩井 クリーミーカマンベールチーズ」作りに使用しています。
この出会いがキッカケとなり、「岩手山麓の“乳”」との戦いの日々が始まったのです。 |
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[2] 幾通りもある、乳×乳酸菌×酵素×カビの組み合わせ
カマンベールチーズは、原料の乳に乳酸菌を加えた後、凝乳酵素(レンネット)を加え、固まった乳からホエイ(乳清)の一部を除去してできたチーズの表面を白カビで覆い、熟成して出来上がります。「乳」「乳酸菌」「酵素」「カビ」のたった4つの要素ですが、その掛け合わせによって仕上がりの風味が異なります。最良の組み合せにいたるまで何度も試作を繰り返しました。
【カマンベールチーズの作り方と特徴】
「カマンベールチーズ」はチーズの表面に白カビを繁殖させ熟成させるチーズです。白カビは、たんぱく質を分解し、外側からゆっくりとチーズを熟成させていきます。未熟のうちは中心部に白っぽい芯がありますが、熟成が進むと柔らかくクリーム色になってきます。白カビのついた皮の部分も食べることができます。
杉山 晋也
(小岩井乳業 那須開発センター 乳製品開発担当)
乳酸菌や白カビの選定に時間がかかり、いろいろな組み合わせを試行錯誤しながらの作業となりました。クリーミーさを出すために、いかに風味のバランスを保つか、そのために組織をどのようにもっていくか、に注力して開発を実施しました。
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[3] クリーミーなカマンベールチーズをつくりたい!
<こだわりのポイント-2>“クリーミー”さへのこだわり
原材料の調整や乳酸菌・白カビの選別を重ね、9割程度の完成にまでこぎつけましたが、どうしても求めるクリーミーさに1歩及ばず、大きな壁にぶつかりました。クリーミーさを残すためには滑らかな組織が必要ですが、クリーミーさを求めるが故に好ましい組織が形成されないという現象が続きました。そこで、原料乳の処理方法を見直し、前処理をじっくりと行うことでクリーミーさを保つことに成功。とうとう、他とは異なるクリーミーなカマンベールチーズを完成させました。 |
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◆「小岩井 クリーミーカマンベールチーズ」の特徴
<脂肪分は通常よりも高いダブルクリーム>
「小岩井 クリーミーカマンベールチーズ」は、岩手山麓の乳に、小岩井工場産生クリームを配合して作られます。チーズ作りに使用する乳は、通常乳脂肪分3%前後に成分調整されますが、「小岩井 クリーミーカマンベールチーズ」に使用する乳は生クリームを加え、通常の2倍近い乳脂肪分に調整しています。また、チーズ中の乳脂肪分は、固形分あたりの乳脂肪分(固形分中脂肪分)での表記がなされ、通常のカマンベールチーズはフルファットと呼ばれる、固形分中脂肪分が45%、ダブルクリームは固形分中脂肪分が60%、トリプルクリームは固形分中脂肪分が75%であり、「小岩井 クリーミーカマンベールチーズ」は固形分中脂肪分がダブルクリームの区分に相当する60%もあります。この乳脂肪分の多さもクリーミーさのひとつの特徴となっています。
≪小岩井乳業のカマンベールチーズ≫
「小岩井 クリーミーカマンベールチーズ」
厳選した岩手山麓の乳に、小岩井工場産の生クリームを加え、吟味した乳酸菌とカビを使用し、クリーミーでありながらあっさりとした後味に仕上げたカマンベールチーズです。
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商 品 名 |
小岩井
クリーミーカマンベールチーズ |
種類別 |
ナチュラルチーズ |
容 量 |
100g |
希望小売価格 |
650円(税抜き) |
保存方法 |
要冷蔵10℃以下 |
賞味期限 |
180日間 |
販売地域 |
全国 |
発売日 |
2003年9月16日(火) |
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「小岩井 カマンベールチーズ【生タイプ】
カマンベールチーズのコクと香りを存分に味わえる、非加熱タイプの生タイプのカマンベールチーズ。厳選した岩手山麓の乳に、小岩井工場産の生クリームを使用し、乳酸菌とカビも吟味し、クリーミーでありながらあっさりとした後味が特長です。
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商 品 名 |
小岩井
カマンベールチーズ【生タイプ】 |
種類別 |
ナチュラルチーズ |
容 量 |
125g |
希望小売価格 |
1200円(税抜き) |
保存方法 |
要冷蔵10℃以下 |
賞味期限 |
21日間 |
販売地域 |
小岩井農場限定 |
発売日 |
2003年9月16日(火) |
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~小岩井乳業・チーズ専門サイト「チーズガーデン」オープン!~
小岩井乳業は、自社ホームページ内にチーズ専門サイト「チーズガーデン」を開設しております。
「チーズガーデン」はこちらから↓ |
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【豆知識:カマンベールチーズの熟成の秘密】
従来、カマンベールチーズは、表面を覆った白カビの中で熟成(二次熟成)を続けているものです。店頭で販売されている商品は、二次熟成の適時に熱処理によってそれ以降の熟成をストップさせています。だから、いつまでも程よい柔らかさと安定した味を楽しめます。しかし、熱処理をしていないカマンベールチーズは時間とともに熟成が進み、白カビの中では全く芯がなくなり、蕩けるような状態になってしまいます。
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